こんにちは切手の買取売却査定ナビです。今回は1949年(昭和24年)〜1952年(昭和27年)にかけて発行された文化人シリーズ切手全18種の価値と相場について記載していきたいと思います。文化人シリーズは実質的に日本で初めて発行されたシリーズものの記念切手となっておりデザイン性が高いです。価値が高いのは20面シートで「医学者 野口英世(第2種版)」や「哲学者 西周」の20面シートは高価格で取引されています。

文化人切手 野口英世8円の価値

文化人切手 野口英世8円

1949年(昭和24年)11月3日に発行された野口英世8円切手です(発行枚数3000万枚)。第1種版(第1版)と第2種版(第Ⅱ版)が存在し価値が大きく異なる事が知られています。

タイプ1とタイプ2

第1種版(第1版)と第2種版(第Ⅱ版)の見分け方としては切手の左下の部分で見分ける方法が有名で第2版(左の画像)では印面下部の枠線が左端の連続横線の最下部と一致していますが、第1版(右の画像)では段が付いています。また、カタログ価格は下記のようになっており第2種版は価値が高いです。

未使用 使用済み 20面シート
1800円 250円 4万円
未使用 使用済み 20面シート
2.2万円 0.1万円 50万円

実勢価格については(実際に市場で取引される金額)は「第2種版未使用:1万円前後」「第1種版未使用:500円前後」「第1種版20面シート:2万円前後」となっておりカタログ価格の1/2程度での取引が相場です。

文化人切手 福沢諭吉 8円の価値

福沢諭吉8.00円切手

1950年(昭和25年)2月3日に発行された日本郵便 福沢諭吉8円切手です(発行枚数3000万枚)。先ほどの野口英世に比べると価値は低くカタログ価格は下記の通り、実勢価格はカタログ価格の1/3〜1/2程度なのでバラ切手単位での買取価格は高くありません。

未使用 使用済み 20面シート
800円 250円 1.8万円

文化人切手 夏目漱石 8円の価値

文化人切手 夏目漱石 8円

1950年(昭和25年)4月10日に発行された日本郵便 夏目漱石8.00円切手です(発行枚数3000万枚)。夏目漱石までの切手では「野口英世:千円札」「福沢諭吉:1万円札」「夏目漱石:千円札」と紙幣でも利用されている肖像なので有名です。知名度は高いのですが、希少性はあまり高くなく、カタログ価格は福沢諭吉と同様に下記の通りとなっています。

未使用 使用済み 20面シート
800円 250円 1.8万円
FDC

文化人切手のFDCの価値

文化人切手では「未使用」「使用済み」「シート」以外にFDC(意図的に記念品として作られ、切手一種あたり1枚を貼った初日カバー)が知られています。画像のようなFDCは夏目漱石以外でも存在し、市場にて5000円前後の金額で取引されることが多いです。

文化人切手 坪内逍遥 8円の価値

文化人切手 坪内逍遥 8円

1950年(昭和25年)5月23日に発行された日本郵便 坪内逍遥8.00円切手です(発行枚数は3000万枚)。シェイクスピアの翻訳家として有名ですが、切手の希少価値は高くなく、カタログ価格は下記の通り、実勢価格(実際に市場で取引される金額)は「未使用:数百円」となっておりバラの未使用切手の買取価格は高くありません。

未使用 使用済み 20面シート
600円 250円 1.5万円

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文化人切手 市川団十郎 8円の価値

文化人切手 市川団十郎 8円

1950年(昭和25年)9月13日に発行された歌舞伎役者 市川団十郎8.00円切手です(発行枚数1000万枚)。これ以降の切手については発行枚数が1000万枚となっており希少性が若干上昇します(カタログ価格は下記の通り)。

未使用 使用済み 20面シート
2000円 1000円 4.5万円

実勢価格は画像のような印刷庁製造の銘版付でも千円前後となっておりカタログ価格の1/3〜1/2程度が市場で取引される価格となっております。

文化人切手 新島襄 8円の価値

文化人切手 新島襄 8円

1950年(昭和25年)11月22日に発行された日本郵便 新島襄 8円切手です(発行枚数1000万枚)。新島襄はキリスト教の教育者として有名で江戸時代に米国に渡り神学を学び、布教家として活動しました。切手の発行枚数は1000万枚と文化人シリーズの中では少ないのですがカタログ価格は高くなく、下記のようになっております。20面シートの実勢価格は5000円前後とカタログ価格の1/3程度が相場です。

未使用 使用済み 20面シート
600円 250円 1.5万円

文化人切手 狩野芳崖 8円の価値

文化人切手 狩野芳崖 8円

1951年(昭和26年)2月27日に発行された日本郵便 狩野芳崖 8.00円切手です(発行枚数1000万枚)。狩野芳崖は幕末から明治にかけて活躍した日本画家で近代日本画の父と呼ばれています。カタログ価格は下記の通り、実勢価格(実際に市場で取引される金額)は「20面シートで1万円前後」「未使用で500円前後」となっておりカタログ価格の1/4程度が相場です。

未使用 使用済み 20面シート
1800円 600円 4万円

文化人切手 内村鑑三 8円の価値

文化人切手 内村鑑三 8円

1951年(昭和26年)3月23日に発行された日本郵便 内村鑑三 8.00円切手です(発行枚数は1000万枚)。カタログ価格は下記の通りで「野芳崖 8.00円」と同等レベルの金額です。

未使用 使用済み 20面シート
1700円 600円 4万円

こちらも「20面シートが1万円前後」「未使用が500円前後」で取引されており業者による買取価格はシートで「数千〜6千円程度」だと思われます(状態が良いものの場合)。

文化人切手 樋口一葉 8円の価値

文化人切手 樋口一葉 8円

1951年(昭和26年)4月10日に発行された樋口一葉8.00円切手です(発行枚数は1000万枚)。5000円札の肖像としても有名、また、生活に苦しみながら、「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」といった秀作を発表したことで知られています。

未使用 使用済み 20面シート
3000円 600円 7.5万円

カタログ価格は上記のようになっており、実勢価格は「20面シート:2万円前後」「未使用:800円前後」「みほん切手:800円前後」となっておりカタログ価格の1/3程度が実際に市場で取引されている価格です。

FDC

樋口一葉のFDCの価値

他の文化人切手でも発行されていますが樋口一葉では画像のようなFDCが発行されています。切手を1枚貼ったタイプのFDCは市場にて1500円程度で取引されているので業者による買取価格は500円〜800円程度だと思います。

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文化人切手 森鴎外 8円の価値

文化人切手 森鴎外 8円

1951年(昭和26年)7月9日に発行された日本郵便 森鴎外8.00円切手です(発行枚数は1000万枚)。カタログ価格は下記のようになっており文化人8円切手の中では価値が高いです。

未使用 使用済み 20面シート
4000円 600円 10万円

実勢価格は状態の非常に良い20面シートが2018年に4.66万円で取引されたことがあります。また、下記のようなFDCは様々なデザインが発行されていますが2000円前後が相場です。

FDC

文化人切手 正岡子規 8円の価値

文化人切手 正岡子規 8円

1951年(昭和26年)9月19日に発行された正岡子規8円切手です(発行枚数は1000万枚)。正岡子規(まさおか しき)は俳句、短歌、新体詩、小説、評論、随筆など多方面に亘り創作活動を行い、日本の近代文学に多大な影響を及ぼした明治を代表する文学者です。

未使用 使用済み 20面シート
2800円 600円 7万円

正岡子規8円切手のカタログ価格は上記のようになっており価値が高いです。20面シートは状態が良ければ市場にて3万円程度で取引されます。

文化人切手 菱田春草 8円の価値

文化人切手 菱田春草 8円

1951年(昭和26年)9月21日に発行された菱田春草8円切手です(発行枚数は1000万枚、画像はみほん切手)。菱田春草は明治以降の日本画家としては最も重要文化財が多く指定されており、人気の高い日本画家の一人です。

未使用 使用済み 20面シート
2500円 600円 6万円

切手のカタログ価格は上記のようになっており、一般的な状態の良い20面シートは3万円前後で取引されています。20面シートのバラエティ品として2016年に下記のようなトンボと版番号が入った20面シートが市場に出た事があり、当時、約9万円で取引されました。

トンボ

 

FDC

FDCの価値と買取相場

FDC(意図的に記念品として作られ、切手一種あたり1枚を貼った初日カバー)は一般的に貼られている切手の枚数が多ければ多いほど価値が高い傾向があります(例外もあります)。画像のような切手が2枚貼られた菱田春草のFDCの場合、市場では1.2万円前後で取引されます。一方、1枚しか貼られていないタイプでは0.6万円となっており価値が落ちます。

文化人切手 西周 8円の価値

文化人切手 西周 8円

1952年(昭和27年)1月31日に発行された西周10.00円切手です(発行枚数1000万枚、画像はみほん切手)。西周(にし あまね)は江戸時代後期から明治時代初期の日本の哲学者で、文化人シリーズの中で最高額面かつ最も価値の高い切手です(カタログ価格は下記の通り)。

未使用 使用済み 20面シート
1.1万円 0.1万円 25万円

実勢価格は「未使用:0.5万円前後」「みほん切手 未使用:1万円前後」「20面シート:10〜13万円」となっており、カタログ価格の半値程度が市場で取引される金額です。

なお、20面シートは菱田春草8円切手でも紹介したトンボ・版番号付が市場に出てきた事があり20万円を超える金額で取引された事があります。このようなトンボ・版番号付は高く売る事ができるので必ず専門家に査定してもらうことをオススメします。

文化人切手 梅 謙次郎 10円の価値

文化人切手 梅 謙次郎 10円

1952年(昭和27年)8月25日に発行された梅謙次郎10.00円切手です。梅 謙次郎は明治を代表する法律家で、東京大学の教授や法科大学長などを歴任した人物です。切手の額面は10円(銭単位有り)、発行枚数は1000万枚となっておりカタログ価格は下記の通りです。

未使用 使用済み 20面シート
1600円 300円 3.8万円

状態にもよりますが実勢価格はカタログ価格の1/4〜1/2程度です。一般的に、未使用のバラ切手は1枚50〜250円程度の金額で買い取ってもらうことができます。

文化人切手 木村栄 10円の価値

文化人切手 木村栄 10円

1952年(昭和27年)9月26日に発行された木村栄10.00円切手です。木村 栄(きむら ひさし)は位置天文学の研究とZ項の発見をしたことで有名な天文学者です。切手の額面は10円(銭単位有り)、発行枚数は1000万枚となっておりカタログ価格は下記の通りです。

未使用 使用済み 20面シート
700円 300円 1.5万円
お客様1

価値の高い木村栄の切手

木村栄10円切手は10円額面の中でもっともカタログ価格が低くなっています。しかし中には価値が高いものも存在し、画像のようなFDC(初日カバー)は市場にて約2万円で取引された事があります。

文化人切手 新渡戸稲造 10円の価値

文化人切手 新渡戸稲造 10円

1952年(昭和27年)10月16日に発行された日本郵便 新渡戸稲造10.00円切手です(画像は大蔵省印刷局製造の銘版付)。新渡戸稲造は旧5000円札の肖像としても有名で書籍『武士道』の執筆者として世界的に知られています。切手の額面は10円(銭単位有り)、発行枚数は1000万枚となっておりカタログ価格は下記の通りです。

未使用 使用済み 20面シート
1000円 300円 2.2万円

文化人切手 寺田寅彦 10円の価値

文化人切手 寺田寅彦 10円

1952年(昭和27年)11月3日に発行された寺田寅彦10円切手です。戦前日本の物理学者で随筆家です。随筆家としては吉村冬彦、寅日子、牛頓、藪柑子などの筆名を使用していました。切手の額面は10円(銭単位有り)、発行枚数は1000万枚となっておりカタログ価格は下記の通りです。

未使用 使用済み 20面シート
900円 300円 2万円

文化人切手 岡倉天心 10円の価値

文化人切手 岡倉天心 10円

1952年(昭和27年)11月3日に発行された岡倉天心10円切手です。切手の額面は10円(銭単位有り)、発行枚数は1000万枚となっておりカタログ価格は下記の通りです。

未使用 使用済み 20面シート
900円 300円 2万円
切手の換金まとめ

文化人シリーズの換金相場

いかがだったでしょうか?文化人シリーズは額面以上の価値があるため換金・現金化するのならば買取業者へ売ることをオススメします!ただ、どの切手も実勢価格(実際に市場で取引される金額)はカタログ価格の1/4〜1/2程度のためカタログ価格に比べると安価での買取となってしまいます。今回の記事が切手の買取査定価格の参考になりましたら幸いです。