こんにちは切手の買取売却査定ナビです。今回は関東局始政三十年記念切手(1銭5厘、3銭、10銭)の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。

関東局始政30年記念切手の価値

関東局始政30年記念切手

1936年9月1日に発行された関東局30年記念切手です。関東局(かんとうきょく)とは、満州国成立により満州国内の日本の出先機関を統合すべく、在満州国日本大使館に設けられた部局の事です。

図案と発行枚数は1銭5厘が地図と鳩(発行枚数30万枚)、3銭が日露戦争戦歿兵士の納骨祠(発行枚数30万枚)、10銭が関東庁の建物(発行枚数5万枚)となっており全体的に発行枚数は少なめです。

当時、関東局管内(満州国、現在の中国吉林省)のみで限定発売された切手のためプレミアム価値が高くカタログ価格は下記のように高額、業者による買取価格も高くなっています。

種類 未使用 使用済み 100枚シート
1銭5厘 5000円 5000円 60万円
3銭 6000円 6000円 70万円
10銭 5.5万円 5.5万円 700万円

実勢価格と買取相場

👉「買取価格=実勢価格×仕入掛け率」

関東局30年記念切手の実勢価格(実際に市場で取引された値段)は下記の通りです(ここ5年の売買データから抽出)。古切手を業者に買い取ってもらう場合、実勢価格に「(仕入)掛け率」を掛けたものが査定価格(買取価格)となり、掛け率は希少切手ほど高くなります。

古切手の詳細 実勢価格
1銭5厘 バラ未使用 500〜5000円
3銭 バラ未使用 500〜10000円
10銭 バラ未使用 1〜3.9万円

バラ切手でもっとも価値が高いのは発行枚数5万枚の10銭切手です。買取価格は状態の良い10銭切手の場合、1万円〜2.5万円程度となっています。その他、価値が高いのは下記の通りです。

みほん切手

みほん切手の買取相場

みほん切手は価値が高いです。配布枚数不明ですが3種揃った状態の良いものでは8万円前後の価値があります。バラのみほん切手についても希少価値があり、通常の未使用切手よりも高価買取が期待できます。

 

10銭田型

シートや田型の買取相場

シートについては非常に状態の良い1銭5厘が2015年に約28万円で取引されたことがあります。画像は10銭の銘版(内閣印刷局製造)付きの田型で市場にて約17万円で取引されました。

市場に出てきた品の中で私が知る限り希少性が高いものは10銭の50枚半シートで2017年に約120万円で取引されたことがあります。このような希少なシートや田型については実勢価格(市場で取引された値段)の7〜9割程度での買取となることが一般的です。

明治〜昭和初期に発行された古切手は状態や消印(使用済み切手の場合)によって価値が著しく異なることが知られています。そのため、正確な買取価格を知るためには実際に専門家に査定してもらう必要があります。今回の記事が古切手の売却や換金の参考になりましたら幸いです。