こんにちは切手の買取売却査定ナビです。今回は産業図案切手「茶摘み5.00円・印刷女工6.00円・炭鉱夫8.00円」の価値と相場について記載して行きたいと思います。
産業図案切手は凸版と凹版で印刷され、額面の数字はアラビア数字に統一されました。目打ちのピッチは13×13.5、最近発行されている切手に比べると希少性が高いのですが市場での取引価格は下落傾向となっています。
産業図案切手 茶摘み5円切手の価値と相場
昭和24年(1949年)11月15日に発行された茶摘み5円切手です。茶摘み5円切手は主に外国向けの印刷物用として発行されたため、当時の日本の主要輸出産業である「お茶」が図案として採用されました。
額面は高くありませんがカタログ価格は高額、定常変種も素材し、定常変種ではマージンに点や線が入っています。
未使用 | 使用済み | 銘版付 | 100面シート |
---|---|---|---|
7500〜8000円 | 1500〜2000円 | 14000円 | 800000円 |
2018年現在の実勢価格(実際に市場で取引される価格)はカタログ価格ほど高額ではありません。例えば、2011年や2012年頃、7000円〜8000円程度で売買されていた、未使用切手(状態は極美品)は最近では4000円前後まで価格が下落しています。
また、上記のような印刷庁製造の銘版付田型(カタログ価格は30000円)でも8000円前後での取引となる事が多々あります。
産業図案切手 印刷女工6円の価値と相場
昭和24年11月25日に発行された印刷女工6円切手です。他の産業図案切手同様に作成された年代によって色合いが若干異なります。カタログ価格は下記のようになっており茶摘み5円切手より額面は大きいのですが希少性は低いです。
未使用 | 使用済み | 銘版付 | 100面シート |
---|---|---|---|
1500〜2000円 | 50円 | 3000〜3500円 | 180000円 |
印刷女工6円切手で特徴的なのは定常変種の豊富さです。女工の眉間に縦じわがあるものや顔にホクロがあるものなどが存在しますが、最近では定常変種は市場で評価されないため価値はほとんど変わりません。
また、価値の高い100面シートはカタログ価格の1/3程度の(5.5〜7万円)で取引されています。
定常変種とは
定常変種は切手印刷時に印刷版に異物等が付着し、印版版の汚れがそのまま切手に印刷されることによって発生します。最近の切手では見られませんが昭和初期の切手などでは定常変種が存在し、価値が異なることがあります。
産業図案切手 炭鉱夫8円の価値と相場
昭和24年(1949年)6月1日に発行された炭鉱夫(採炭夫)8円切手です。この切手は昭和24年5月1日の国内郵便料金改正を機会に発行され、総発行枚数は約8億4000万枚と膨大、カタログ価格は下記の通りです。
未使用 | 使用済み | 銘版付 | 100面シート |
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1700〜2000円 | 30円 | 2500円 | 230000円 |
他の産業図案切手同様に発行時期によって色合いが異なり、昭和25年5月頃から発行された橙色と茶色が混ざったような色合いの炭鉱夫(採炭夫)8円切手は価値が高いです。また、100面シートについては9万円前後の金額で市場にて取引される事があります。
産業図案切手は戦後の混乱期に発行された切手という事もあり、様々な定量変種や転写不足、転写ずれなどが存在ます。また、銘版の位置も左寄り、中央、右寄りなどバラエティが存在します。今回の記事が切手の買取査定価格の参考になりましたら幸いです。