こんにちは切手の買取売却査定ナビです。今回は立山航空切手(銭位、銭単位)の価値と相場について記載して行きたいと思います。立山航空切手は昭和26年12月1日の料金改正を機会に昭和27年2月11日に発行されました。
図案は立山連邦とダグラスDC-4型機、印面:40×22.5mm、目打:13×13.5、原画作者:渡辺三郎(五重塔航空切手と同一)となっており、発行後4ヶ月余りで円位(銭位が無いもの)が発行されたため、希少価値が高いです。
立山航空切手55円の価値と相場
発行枚数50万枚の立山航空切手55.00円です。立山航空切手は戦後のグラビア印刷技術の復興期に発行されたため定常変種が多数存在します。
定常変種とは
定常変種は切手印刷時に印刷版に異物等が付着し、印版版の汚れがそのまま切手に印刷されることによって発生します。最近の切手では見られませんが昭和初期の切手などでは定常変種が存在し、価値が異なることがあります。
55円切手は立山航空切手(銭位)のなかでは最小額面ですがもっとも希少性が高くカタログ価格(カタログは複数参照)は下記のように高額です。
未使用 | 使用済み | 見本(みほん) | 印刷庁製造の銘付 | 50枚シート |
---|---|---|---|---|
4.2〜4.8万円 | 0.8〜1.2万円 | 0.2万円 | 6万円 | 300万円 |
2018年の実勢価格(実際に市場で取引される価格)はカタログ価格ほど高額ではなく、カタログ価格の1/3〜1/2程度で取引されることがほとんどです。
また、使用済み切手の場合、印や印の鮮明さによって価値が異なり「KITAHAMA」の印が鮮明に押された立山航空切手は10万円を超える金額で取引された事があります。
立山航空切手75円の価値と相場
発行枚数200万枚の立山航空切手75.00円です。75円は当時、第4地帯宛の印刷物その他の郵送料金でした。額面は55円同様に低額ですが価値は2番目に高くカタログ価格は下記の通りとなっております。
未使用 | 使用済み | 見本(みほん) | 印刷庁製造の銘付 | 50枚シート |
---|---|---|---|---|
2.9〜3.5万円 | 0.45〜0.8万円 | 0.2万円 | 4.8万円 | 200万円 |
実勢価格については2011年や2012年に比べると2/3程度まで下落しています。事実、2012年に7万円強で取引された「未使用 銘付 田型(4枚)」は最近では5〜6万円前後まで金額が下落しています。
また、カタログ価格に比べると低額での売買が目立ち、2018年現在では未使用(状態が極美品)だとしても1.5〜1.7万円程度での取引となることがほとんどです。
立山航空切手80円の価値と相場
発行枚数200万枚の立山航空80.00円切手です。80円切手は当時、第3地帯への書状の郵送料金でした。発行枚数は75円と同様ですが現存数が多いためカタログ価格は下記のように75円より低額です。
未使用 | 使用済み | 見本(みほん) | 印刷庁製造の銘付 | 50枚シート |
---|---|---|---|---|
0.55〜0.6万円 | 0.1万円 | 0.2万円 | 0.9万円 | 30万円 |
80円切手になると50枚シートの取引も何度か確認され、2010年と2012年の売買では市場にて約10万円で取引されています。
立山航空切手85円の価値と相場
発行枚数30万枚の立山航空80.00円切手です。灰色の落ち着いたデザインの切手となっており個人的には好きなデザインです。発行枚数は立山航空切手の中で最小ですが現存数が比較的多いためカタログ価格は55円や75円に比べると低額です。
未使用 | 使用済み | 見本(みほん) | 印刷庁製造の銘付 | 50枚シート |
---|---|---|---|---|
0.45〜1万円 | 0.4〜0.7万円 | 0.2万円 | 1.4万円 | 50万円 |
こちらも50枚シートの売買が確認され2014年にカタログ価格より高額な80万円強で取引されたことがあります。
立山航空切手125円の価値と相場
発行枚数50万枚の立山航空125.00円切手です。カタログ価格は下記のようになっており立山航空切手の中でもっともカタログ価格の低い額面となっております。
未使用 | 使用済み | 見本(みほん) | 印刷庁製造の銘付 | 50枚シート |
---|---|---|---|---|
0.32〜0.38万円 | 0.09〜0.1万円 | 0.2万円 | 0.55万円 | 20万円 |
実勢価格(市場で実際に取引される価格)はカタログ価格の1/2〜2/3程度、50枚シートは2012年に10万円で取引されたことがありますが現在ではもう少し、安価な取引になると思います。
立山航空切手160円の価値と相場
発行枚数300万枚(書物によっては30万枚)、最高額面の立山航空160.00円切手です。カタログ価格は下記のようになっており現存数が多いため価値は55円や75円に比べ低いです。
未使用 | 使用済み | 見本(みほん) | 印刷庁製造の銘付 | 50枚シート |
---|---|---|---|---|
0.7〜0.8万円 | 0.12〜0.18万円 | 0.2万円 | 1.1万円 | 40万円 |
いかがだったでしょうか?立山航空切手(銭単位)を価値が高い順に並べると「55円>75円>85円>160円>80円>125円」となります。また、実際に市場で取引される値段はカタログ価格の半値前後の事が多いです。今回の記事が切手の買取査定価格の参考になりましたら幸いです。