こんにちは着物の買取売却査定ナビです。今回は上野為二の訪問着の価値と相場について記載して行きたいと思います。なお、上野為二の詳細につきましては「上野為二の袋帯・名古屋帯の価値と相場」で掲載しております。
訪問着の基礎知識
訪問着に描かれた常緑樹の松は、色の変わらぬ不変性が尊ばれており、また千年の樹齢を保つといわれることから長生きの象徴として、吉祥の木とされております。
梅は「百花のさきがけ」というように、厳寒の中で香り高く咲き初めるので、古来より東洋で喜ばれてきました。吉祥文様として各時代に名品が作られ、現代でも格調を重んじた礼装のお着物や帯に、幅広く愛用されております。
訪問着は色留袖の次に格式高い着物でございます。様々な模様があり、未婚・既婚を問わず冠婚祭や社交着としてお楽しみ頂けるお着物です。
人間国宝 初代 上野為二 華丸文 訪問着の価値
初代上野為二の華丸文の訪問着です。古いものなので若干のシミなどがありますが状態は非常に良いです。
初代上野為二は父親の清江氏に師事し、その芸術性をさらに発展させ、徹底的に古典意匠や染色技法の研究に尽くしました。「京加賀」といわれる加賀友禅の繊細さを京友禅に摂取した独自の作風を確立、残された作品及びその技術は「日本染織界の至宝」として次代に伝承されています。
素材は正絹で寸法は「丈 4尺 2寸 0分 (159cm) 縫込 ナシ」 「裄丈 1尺 6寸 8分 (63.7cm) 縫込 3cm」 「袖巾 8寸 5分 (32.2cm)」 「袖丈 1尺 7寸 5分 (66.3cm)」 「前巾 6寸 2分 (23.5cm) 」「後巾 7寸 7分 (29.2cm)」となっており、福岡県の業者によって販売され市場にて18万円で取引されました。
二代目 上野為二 粋趣清彩 訪問着の価値と相場
「二代目 上野為二」氏による、丹後ちりめん高級訪問着です。丹後で織り上げられたしっとりとしたちりめん生地は、僅かに灰色を感じる薄い空色となっております。また、裾や袖部分には、極薄いグレーで霞のように染められており幻想的な印象が漂います。
柄は青色・草色・薄黄色・ピンク色・紺色・墨色などで松文や梅文、楓や光悦垣文や、水文などが描かれており、橋文や建物の様子も描かれており美しいです。こちらの訪問着は愛知県の業者によって販売され市場にて約13万円で取引されました。
二代目上野為二 松に暈し 袷訪問着の価値
京友禅の人間国宝第一認定・初代上野為二氏の技と美を受け継ぐ二代目上野為二氏の素晴らしいお着物です。昭和三二年生まれの二代目上野為二氏は、祖父「上野為二」を輩出した京友禅の名門「上野家」の直系で、幼少より、祖父の技を習得・伝承することを宿命づけられ、京友禅美の研鑽に励んでおります。
上野家の家名に基づき、上野為二生誕百年を経て今正式に上野為二を襲名しました。こちらのお品は上野家代々、受継がれる上野家の松の図案が一方にて織あげられ、染め暈しがほどこされております。
寸法は身丈: 160cm身幅: 59cm裄: 67cm袖丈: 49cm前幅: 23.5cm後幅: 29.5cm、素材は正絹、石川県の業者によって販売され市場にて約10万円で取引されました。
上野為二の訪問着の価値と相場まとめ
いかがだったでしょうか?上野為二の訪問着は中古だとしても高いものでは30万円前後の値が市場で付くことがあります。また、初代のものは市場に出回ることが少なく、骨董品としての価値もあります。今回の記事が着物の査定価格の参考になりましたら幸いです。