こんにちは自宅の埋蔵金ねっとの鈴木です。今回は楽吉左衛門(樂吉左衞門)の茶碗の価値と相場について記載して行きたいと思います。樂吉左衞門は千家十職の一つで、楽焼の茶碗を作る茶碗師の樂家が代々襲名している名称です。

四代楽吉左衛門  塩筒形朱釉黒茶碗の価値

茶碗

(画像引用元:オークファン)

楽家三代道入の子に生まれ、父とは異なる伝統的な楽焼を追求して朱釉を織り交ぜた技法を創始して優れた茶碗を生み出し、特に小ぶりな妙品に味わいを生んだ四代楽吉左衛門(一入)の作品です。

伝統の黒釉に朱釉をたっぷりと掛け合いした見事な釉調の塩筒茶碗となっており、重厚な黒の中に鮮烈な赤が交錯し、小ぶりながらも実に堂々とした迫力を備えています。

高台はきゅっと締まった小ぶりな高台で、しかしながら器形としての安定感は抜群、 高台脇に楽印があります。多大な時代経過の中で焼き直し・共直しもありますが、現状として大きな傷みもなく総じて非常に良好、寸法は直径10.5cm・高さ8.5cmとなっており、東京の業者によって約65万円で販売され取引されました。

十三代楽吉左衛門(惺入) 文字彫黒茶碗「福寿」の価値

茶碗
十二代吉左衛門の長男、十三代楽吉左衛門の作品です。彼の作品では大胆で力強い個性的な作品が多く 鉱石を研究し蛇褐釉/鉱石釉など独自の釉薬を用いた優品を多く残しています。

肉厚な素地に小さな高台と福寿の彫文字の器体に作者特有の艶やかな釉薬を施してある本作は重ね餅のように大福で掌にも優しく惺斎宗匠のお箱書も添えられ初釜の重ね茶碗として柱となる頼もしいお道具となっております。こちらの作品は2017年に愛知県の業者によって販売され市場にて65万円で取引されました。

徳川治宝 十代楽吉左衛門 旦入 (施釉・焼成) 赤黒茶碗一双 彫銘「宝」

陶磁器

(画像引用元:オークファン)

十代楽吉左衛門(旦入)は明和8年(1771)に生まれ、紀州徳川家第十代藩主で学習館、医学館など藩校をたて学問を奨励し堀江平蔵を登用して藩政改革を推進しました。

また、茶人としても知られ、楽旦入・永楽保全らを招き、紀州別邸西浜御殿内に築窯させ紀州御庭焼を制作させた徳川治宝公です。

旦入の箱書きが「御茶碗」ではなく「赤・黒茶碗 十代旦入」と款記されているところから本作は、旦入が大方の成形をした茶碗に徳川治宝公が削りを施し、旦入が施釉、焼成した、治宝公の絵付け的な茶碗であると思われます。

共箱(隠居印)、「落款花押大辞典」付きの本物で2017年に市場に登場し約150万円で取引された逸品です。

楽吉左衛門の作品まとめ

楽吉左衛門の作品では骨董としての価値が高い初代のものが最も高額で取引される傾向があり金額の高いものだと300万円を超える値で取引されることもあります。安いものでも本物ならば数十万円の価値がありますので価値が気になる品がありましたらプロに査定してもらうと良いでしょう!今回の記事が骨董品の買取査定価格の参考になりましたら幸いです。

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