こんにちは着物の買取売却査定ナビです。今回は紫根染め着物の価値と買取相場について記載していきたいと思います。初夏に白い花をさかせる植物のムラサキの根からとった染料で染め上げた紫根染め着物は中古品だとしても10万円を超える買取価格になる物も存在します。
紫根染めとは
紫根染めとは遠く中国春秋時代から伝わる草木染めの一種で紫草の根を煎じた液を染料として染めたものです。天然の染料による味のある紫色と、絞り染によって表現された独特の柄が融合したデザインとなっています。
紫根染めの工程
下染めに半年、絞りに2~3ヶ月、染めの工程を12回繰り返し、仕上げ後は数年ねかせます(作家によって工程が若干異なる事もあります)。手絞りならではの微妙な染めムラが美しく、姉妹染の茜染も同様に仕上げられます。
紫根染め着物の買取相場
買取価格の公式
中古の紫根染め着物は下記のような実勢価格(市場で取引される値段)となっています。着物を業者に買い取ってもらう場合、実勢価格に「(仕入)掛け率」を掛けたものが査定価格となり掛け率は価値の高い着物ほど高くなります。
一般的に昔の着物や和装小物では卸問屋が何件も間に入って百貨店に陳列されていたため、残念ながら当時の販売価格の5%以下での買取になるものが殆どです。一方、最近の着物や骨董として価値が高いものでは高額査定が期待できます。
買取価格が低い着物
紫紺色の小紋
画像は紫根染めではなく紫紺色の小紋です。このような品は残念ながら価値はなく、買取不可もしくは数円での買取になるケースがほとんどです。
紫紺色ポリエステル小紋
こちらは一瞬紫根染めのように見えますが、紫根染めではなくポリエステル素材の小紋です。価値は低く、買取不可もしくは数十円での買取になるケースがほとんどです。
買取価格が高い着物
紫根染紬の価値
証紙付草紫堂謹製の紫根染紬です。中古品ですが状態の良い品で2015年に約25万円で取引されています。同様の紫根染紬ならば少なくとも15万円を超える買取価格になる可能性があります。
紫根染 蜘蛛絞り 小紋の価値
画像は紫根染 蜘蛛絞り 袷 小紋です。身丈: 163cm 身幅: 59cm 裄: 62.5cm 袖丈: 48cm 前幅: 24cm 後幅: 29.5cmの中古品、2016年に約13万円で取引されており、10万円を超えるような金額で買取になる可能性もあります。
草紫堂 名古屋帯の価値
画像は草紫堂の名古屋帯(反物)です。中古でも未使用の状態の良いものでは10万円前後の金額で取引されており、6〜7万円程度の金額での買取になる事もあります。今回の記事が紫根染め着物の売却や換金の参考になりましたら幸いです。