こんにちは着物の買取売却査定ナビです。今回は室町時代に大流行した辻が花の着物の価値と買取相場について記載して行きたいと思います。華やかでインパクトのある色柄ものの着物が多いのですが、万人受けするデザインや色のほうが、買取り額が高くなる傾向があります。
辻が花とは
辻が花は室町時代に大流行した優雅な絞りめです。室町時代を過ぎて一事なくなりましたが、辻が花に魅了された久保田一竹によって、昭和末期に絞りの部分が復元されました。最近では海外の着物コレクターやバイヤーが購入している事もあり供給に対して需要が高まっており、買取価格が高くなっています。
辻が花着物の買取相場
買取価格の公式
中古の辻が花着物は下記のような実勢価格(市場で取引される値段)となっています。着物を業者に買い取ってもらう場合、実勢価格に「(仕入)掛け率」を掛けたものが査定価格となり掛け率は価値の高い着物ほど高くなります。
一般的に昔の着物や和装小物では卸問屋が何件も間に入って百貨店に陳列されていたため、残念ながら当時の販売価格の5%以下での買取になるものが殆どです。一方、最近の着物や骨董として価値が高いものでは高額査定が期待できます。
久保田一竹の辻が花振袖の価値
初代久保田一竹の「彩遊」辻が花染めの振袖です。約23個もの辻ヶ花が散りばめられている極上の逸品で中古品ですが2018年に100万円で取引されました。同一品の場合、少なくとも70万円を超える買取が期待できます。
辻が花の訪問着の価値
流水の様な華麗な花と辻が花文様が描かれた訪問着と袋帯です。光りの加減でひび割れの様な地模様と極細の金糸がキラキラと輝き、優しい色彩の凹凸のある総絞りの柄が目を引きます。こちらも中古品ですが2018年に約23万円で取引されており、同一品の場合、14〜20万円程度の金額での買取になると思われます。
樋熊哲也の辻が花訪問着
市川海老蔵さんと小林麻央さんの結婚会見の際に小林麻央がお召になられた辻が花絞りの振袖を製作した樋熊哲也の訪問着です。中古品ですが2016年に約16万円の金額で取引されました。このような有名作家の訪問着は少なくとも10万円を超える金額で買い取ってもらうことができるでしょう!
辻が花の買取相場まとめ
いかがだったでしょうか?辻が花の訪問着や振袖では久保田一竹氏や吉乃一康氏などの有名作家の作品を中心に査定価格が高くなっています。
「着用できないぐらい破れていて穴だらけでボロボロ」「タバコのヤニが着物にシミ付いて色が変わってしまっている」「保管状態が悪く虫食いや日焼けして色落ちしている」などの場合は査定価格が安かったり買い取ってもらえない事もありますが、保存状態の良い作家物や骨董として価値の高い物は当時の購入価格の30%以上の金額で買取になることもあります。