こんにちは着物の買取売却査定ナビです。今回は由水十久の袋帯の価値と相場について記載して行きたいと思います。

取引価格と取引件数の傾向

取引価格と取引件数の傾向

上記は「由水十久」で検索した「ヤフオク」での実際の「取引価格上位50品の平均価格(左軸)」と「年間取引点数(右軸)」の推移を示したものです。2011年に比べると年間取引点数は大きく上昇しており中古品市場が活性化していることが伺えます。

一方、高額商品の平均価格は2011年に比べて下落しており、全般的に由水十久の中古品価格は下落傾向にある可能性があります。

由水十久とは

初代由水十久は写実的なモチーフを好む加賀友禅の世界では、異色の作家として、中国風の童子の図案で、不動の地位を確立しました。

現在の「二代目 由水十久」は初代 由水十久の息子です。初代のたぐいまれなる技と精神を受け継ぎ、「由水十久」の代名詞ともいえる童子など人物画を加賀友禅に取り入れ、そこに現代的なセンスも加えつつ、独自の美の世界観を確立しました。現在の加賀友禅界に君臨する名匠といえます。

長嶋成織物謹製 由水十久 瀞銀錦 袋帯の価値と相場

帯
長嶋成織物謹製 由水十久 瀞銀錦 能登北海 童子文のお太鼓柄袋帯(正絹)です。状態はタレ先にシールを剥がした跡があり、胴にシミがあります。

その他は特に目立ったシミ汚れなどもなく大変良い状態、加賀友禅協会が認める”加賀友禅の現在を築いた巨匠たち”の9人のうちの一人である由水十久氏の逸品袋帯となっております。

寸法は長さ:440㎝、幅:31㎝、福岡県の業者によって販売され市場にて約25万円で取引されました。

 長嶋成織物 初代由水十久監修 本金箔瀞金錦袋帯の価値

帯
西陣織の機屋の中でも上質で独特な本金箔を用いた「瀞金錦」による技法で織り上げられており、知名度の高い加賀友禅作家「由水十久」監修の童を織により繊細に織り上げられている逸品です。

作品には「傘」というタイトルが名付けられ、一般的なポイント柄よりも重めのデザインになっており、太鼓柄ながら手先・お腹・太鼓に柄を織りあげています。

共箱も付属しており一般的な「うなゐ」の箱よりも豪華な箱、生地は正絹で袋帯の寸法は幅 約31cm 長さ 約4m46cm、東京都の業者によって販売され市場にて約18.5万円で取引されました。

加賀友禅 由水十久作 名古屋帯の価値と相場

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本加賀友禅の巨匠、二代目・由水十久作の名古屋帯です。落ち着いたブルー系の地に東洋風の服装にお団子頭、そこに西洋風のひだ襟のようなものをつけた、一風変わった、いでたちをした童子の柄が描かれています。

寸法は巾 31cm 長さ 398cm、素材は正絹、京都府の業者によって販売され市場にて18万円で取引されました。

加賀友禅初代由水十久 童と鳩 名古屋帯の価値と相場

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初代由水十久の大変貴重な作品です。初代由水十久は幼い頃より日本画を習得し、日本国内はもちろん海外でも個展を開くなど、その才能を惜しむことなく発表し続けていました。

写実的な草花模様が中心の加賀友禅の中で、模様としては最も扱いにくい題材とされる人物画を好み、特に唐子とよばれる童子に対する思い入れは独自の世界感があります。

こちらの作品では童の陶器のように艷やかでふっくらとした肌、純真な感情を語る真紅の唇、細く柔らかい髪の一筋、たくし上げがされた着物の質感までもが緻密に描かれています。

じっくり眺めると鳩にそっと近づこうとする童の緊迫した気持ちが伝わってくるかのようで、お太鼓や胴回りに描かれた鳩に目を向けると羽の優美な色合い、動きが見事に表現されており、本当に呼吸をしていて今にも飛び立つのではないかと錯覚します。

素材は正絹で、寸法は身丈: 366cm身幅: 32cm、石川県の業者によって販売され市場にて約15万円で取引されました。

由水十久の袋帯・名古屋帯の価値と相場まとめ

いかがだったでしょうか?由水十久の帯は中古品でも人気が高く状態の良いものは30万円前後の金額で取引されております。

また、中古品市場での取引点数は増加しており売りやすい状況となっておりますので、状態が悪いものでも値段がつかないということはないでしょう!今回の記事が着物の買取査定価格の参考になりましたら幸いです。