こんにちは着物の買取売却査定ナビです。今回は日本の着物染色技法の一つである加賀友禅について記載していきたいと思います。加賀友禅の着物は価値が高く高額査定・高額買取が期待できます。
加賀友禅の由来
加賀(現在の石川県南西部)では室町時代から染色技法を発達させた模様染が多く作られていました。江戸時代中期になると、京都から金沢の染物屋に身を寄せていた絵師の宮崎友禅斎が、もともとあった染めの技法に新たに自身の図案を加えたことで加賀友禅が確立したと言われています。加賀五彩(藍、臙脂、草、黄土、古代紫)と呼ばれる艶麗な色彩で知られ、特に紅、紫、緑系統の色を多用した色合いの着物が多いです。
色柄の特徴
加賀五彩(藍、臙脂、草、黄土、古代紫)を基調として北陸の自然の姿を美しく模様化しています。葉などの模様に黒の点で虫食いが表現されることが多く独特な表現技法と言えます。
技法
加賀友禅の技法としては模様の外側を濃く、内側に向かって淡くぼかします。許由エんと異なり、絞りや刺繍、金銀箔などの加工はあまり見られません。
加賀友禅の着物の買取相場
買取価格の公式
中古の訪問着や留袖、振袖は下記のような実勢価格(市場で取引される値段)となっています。着物を業者に買い取ってもらう場合、実勢価格に「(仕入)掛け率」を掛けたものが査定価格となり掛け率は価値の高い着物ほど高くなります。
一般的に昔の着物や和装小物では卸問屋が何件も間に入って百貨店に陳列されていたため、残念ながら当時の販売価格の5%以下での買取になるものが殆どです。一方、最近の着物や骨董として価値が高いものでは高額査定が期待できます。
由水十久の作品の買取相場
本加賀友禅の巨匠 二代目由水十久の作品です。趣きのある紬の地に、鼓を持つ稚児が由水十久得意の趣きで愛らしく描かれております。こちらの加賀友禅の着物は中古品ですが価値が高く、2016年に約65万円で取引されました。そのため、50万円程度〜の金額での買い取りが期待できます。
奥原一就の色留袖の買取相場
本加賀友禅作家 奥原一就の色留袖です。身丈169cm(肩から) 裄丈67.5cm 袖丈49cm 袖幅35cm 前幅25cm 後幅30.5cm、中古品ですが価値が高く2017年に約25万円で取引されました。業者による買取価格は16〜20万円前後が期待できます。
加賀友禅の訪問着の価値
本加賀友禅において唯一の人間国宝 木村雨山の訪問着です。加賀友禅は、絵画的で写実的、質実剛健な作風を特色にしていますが、日本画の手ほどきを受けられていた故雨山氏は、その加賀友禅の特色を活かしながらも、写生による図案をもとに制作を行い、日本画の技法を駆使して、宗達、光琳風の濃淡の色調を巧みに表現し、加賀友禅を新境地へと誘いました。中古品ですが価値が高く2016年に25万円で取引されています。こちらも業者による買取価格は16〜20万円前後が期待できます。
加賀友禅の買取相場まとめ
加賀友禅の着物は価値が高くなっており、市場価格の6割〜8割程度の査定価格になることが一般的です。特に「初代由水十久」「二代目由水十久」「奥原一就」「南克治」「羽田登喜」「百貫華峰」など、有名作家の作品は人気が高く高額査定が期待できます。今回の記事が着物の売却や換金の参考になりましたら幸いです。