中川浄益の鉄瓶の価値

こんにちは鉄瓶の買取査定情報館です。鉄瓶情報館では日本の希少な鉄瓶、銀瓶、金瓶について日々記事を更新させていただいております。本日は中川浄益の鉄瓶の価値や買取価格について書いて行きたいと思います。

中川浄益とは

中川浄益は千家十職の一つ、金物師の中川家当主が代々襲名する名称となっております。

茶道具を初めて手がけた初代が紹益を名乗り、2代目以降の当主は浄益という名を引き継いでおります。今回は10代目浄益の鉄瓶について見て行きたいと思います。

10代目 中川浄益造 南鐐 霰 湯沸 鉄瓶

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10代目 中川浄益造 南鐐 霰 湯沸 鉄瓶です。石黒光南の作品を彷彿させるような霰打ちの(アラレウチ)の美しい作品となっております。

霰(あられ)とは、茶の湯釜の釜肌の装飾技法のひとつで、地肌に粒状の細かな突起を浮き出させたものをいいます。 非常に根気のいる作業で挽き上がった鋳型に先端が丸まった箆(へら)などで粒ひとつひとつを押していくことで作られます。

銘は蓋の裏に刻まれており、中川浄益造と書かれています。石黒光南の作品では”光南”としか銘が書かれていないのに対し氏名両方書かれているものが一般的なようです。

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また、光南の鉄瓶と比べると鉄瓶の底の部分にも違いをみて取る事が出来ます。

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幾何学的と言うのでしょうか非常に興味深い模様が描かれており、外形だけではなく内側までも楽しませてくれる作品となっています。

こちらの鉄瓶は重量は1,082gで約95万円程で取引された物となります。

10代目 中川浄益 南鐐 藤手芋頭湯沸 鉄瓶

こちらは先ほどの作品と一風変わって何とも怪しげな雰囲気を醸し出している鉄瓶となります。

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10代目 中川浄益 南鐐 藤手芋頭湯沸 鉄瓶です。

芋頭形の鉄瓶です。非常にユニークな形状をしており先に上げた作品と同一の人物が作っているとは思えないですね(笑)

こちらの鉄瓶にも先ほどと同様、瓶の底に模様が描かれています。この、模様は中川浄益の瓶である事を表す証拠の一つとして重要な模様だと思われます。真贋(本物、偽物)が疑わしい作品がありましたらこちらの模様と銘をまずは確認する事が重要でしょう!

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また、銘は蓋の裏に書かれておりこちらも共通事項となっています。

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鉄瓶の一つ一つは銘が異なったり形状が異なったりしますが、銘の筆跡やその作者固有の形状等が真贋を区別、判別する重要な手がかりになると思います。

なお、こちらの作品も高額で60万円強で取引された物になります。価格は希少性や状態、相場など様々な要因によって形成される物ですが、今後購入する時の一つの目安になるのではないでしょうか!?

骨董品業者による買取価格

中川浄益の鉄瓶は業者による買取の場合、市場価格(実勢価格)の6割~9割程度での買取となることが一般的です。今回の記事が鉄瓶の買取査定や鉄瓶コレクションの参考になりましたら幸いです。

鉄瓶の買取業者一覧

バイセル

骨董品買取のバイセルは坂上忍さんをイメージキャラクターとして採用し、様々な骨董品の買取をしている業者です。月間20,000件以上の買取を行なっている大手買取業者なので安心して依頼できます。

日晃堂

骨董買取 日晃堂は鉄瓶や掛け軸などの骨董品を専門としている買取業者です。鉄瓶や銀瓶などを専門とした経験豊富な査定士が多く在籍しているので安心して依頼できます。