大脇一心の訪問着の価値と相場こんにちは着物の買取売却査定ナビです。今回は大脇一心の訪問着・小紋の価値と相場について記載して行きたいと思います。

大脇一心は桃山時代の一時期にだけ花開き、江戸期には途絶えてしまった辻が花染の研究と復元に力をそそぎ、東京歌舞伎座の大緞帳を手掛けたことでも知られています。

辻ヶ花とは

辻ヶ花とは、室町時代から桃山時代にかけて盛んに用いられた絞り染めの技法で、最盛期に当たる桃山から江戸初期にかけては、複雑な縫い締め絞り、竹皮絞りなどの高度な技法が使用され、多色染め分けによる高度な染物を創り出し、摺箔等の技法と共に安土桃山時代の豪華絢爛たる文化を演出いたしました。

当時は、染物と言えば辻ヶ花を指すほどに一般的であったようですが、江戸中期に糊で防染する友禅技法が用いられるようになり、それが発展すると共に、自由度と手間の両面で劣る辻ヶ花は、急速に廃れ消滅してしまいました。

現代の染め技法としての「辻ヶ花」の技法が今日日の目をみたのは、かの久保田一竹氏をはじめ、一心氏などの染色作家さんたちの研究と努力によるものでしょう!

大脇一心謹製 西洞院辻が花 紬小紋の価値

辻が花染めの第一人者・大脇一心謹製、西洞院辻が花の紬小紋です。さらりとやわらかく、独特のふっくらとした質感に、所々に顔をのぞかせる表情豊かな節が味わい深い紬地に施された辻が花文様が素晴らしいです。

辻が花の着物の絞りは「陽」、繊細に描かれた墨絵は「陰」を現し、文様の不対象の危うさで可憐な美の世界を表現しております。

寸法は「裄 62.6cm、袖幅 32.1cm、縫込み(身頃側 4.3cm、お袖側 3.7cm)、袖丈 45.3cm(縫込み 7.8cm) 、着丈(肩から) 154.5cm、内揚げ 5.7cm、前幅 23.8cm、後幅 29cm程度」となっており、落款有り、中古品のため若干のシミなどがありますが市場にて約15万円で取引されました。

辻が花絞り染め  大脇一心 ロング丈附下訪問着の価値

訪問着

「西洞院(にしのとういん)辻が花」ともよばれる辻が花絞り染めの大家、大脇一心氏作の附下訪問着です。寸法は「身丈肩から 169㎝(2㎝伸びます) 裄 71㎝ 袖丈 49㎝ 袖幅 35cm 前幅 24.5㎝ 後幅 30.5㎝」となっており、未使用中古品、東京都の業者によって販売され市場にて約14万円で取引されました。

辻が花作家大脇一心 本真綿紬地小紋の価値

訪問着

柔らかく織り上げられた紬地に、丁寧な手描きの辻が花文様と絞り染め を施した、大変オシャレな着物です。女性的な優しい雰囲気と、大人の落ち着きを感じさせ、50代くらいまでの 方にお召いただける品です。

素材は正絹で状態は中古極上品、栃木県の業者によって販売され市場にて約9万円で取引されました。

大脇一心の訪問着・小紋の価値と相場まとめ

いかがだったでしょうか?大脇一心の訪問着や小紋は人気のある柄で状態が良い(未使用など)と中古品だとしても市場にて20万円前後の金額で取引される事があります。

また、最近では海外を中心に日本の着物の価値が上昇しているので高価買取が期待できます。今回の記事が業者による査定価格の参考になりましたら幸いです。