今回は”Saint George and The Dragon”、セイントジョージの龍退治について何点か見ていきたいと思います。前回に続いてジョージについてですが今回はゲオルギオス(ジョージ)のコインとして英国だけでは無くドイツのコインも見ていきます。
セイント ジョージの龍退治とは
意外と小さなドラゴンですね(笑)
龍退治の絵画に描かれている龍はどれも小さく迫力に少しかけます。コインに描かれている龍もそういえば小さいですね!
龍退治のストーリーとしては龍(怪物)によって困っている町にジョージがやってきて龍を倒し町に平和が再び訪れたという良くあるストーリーになっています。以下の方が詳細を書いてくれています。
聖ジョージの龍退治:イングランド
この龍退治の図柄は英国のソブリン金貨でよく見ることができます。ソブリン金貨では1817年からこの図柄を使っており、ドイツなどのマルク銀貨でも見ることができます。
今回は、珍しいドイツの龍退治銀貨について見ていきたいと思います。
1915年3マルク銀貨 龍退治
ドイツプロイセン王国3マルク銀貨です。この図柄のコインは単年度のみ使用されており、発行枚数はミントステイトで僅か3万枚となっており非常に希少です。
プロイセンは古くからドイツ騎士団があり、ブラクティエート銀貨を12世紀頃から発行していました。1806年の神聖ローマ帝国崩壊後、1815年のウィーン会議を経てプロイセンはドイツの指導的地位に就きました。そして1866年の普墺戦争と71年の普仏戦争に勝利を収めついにドイツ統一に成功しました。
今回画像で取り上げた3マルク銀貨のカタログ価格はUncで1100USD、BUで1300USDとされています。国内オークションでも取引がされており、つい先日MS67のコインが25万円で落札されていました。国際相場としては国内より若干安い程度であり同一グレードのMS67のコインが1700USD(19万円程度)となっております。送料や保険料、消費税などを考えますと、ほとんど同等の相場環境のようです。
また、プルーフも発行されています。カタログ価格は1500USDとなっており、近年のコインと言うこともあってかプルーフはミントステイトそこまで変わりのない相場で現時点では取引されています。それでもハイグレードのプルーフは2500UD近くで取引されていますし、銀貨としてはかなり高額の部類に入ります。
英国とドイツの龍退治の違い
この他にもドイツのMansfeld-Bornstedt(マンスフェルト)などではターラー銀貨、ダカット金貨などに龍退治が描かれております。ドイツの龍退治は槍での退治が描かれていることがほとんどです。
それに対し英国のコインの場合、以下のように剣とマントの出で立ちで描かれます。
このような同じ神話をもとにしたコインでも国や時代によってデザインが変わるのはなかなか面白いですね!コレクション方法としてもある神話をもとにしたコインを集めるのも一興があると思いました。最後にオークションに出ている龍退治コインを一点取り上げたいと思います!
1687年 ドイツ マンスフェルト ダカット金貨
かなり面白いコインが出ていました!1687年のダカット金貨です。
★1円~『神聖ローマ帝国』 1687年限 Ducat金貨 E・P・N!
かなり希少なコインです。KM#135で発行枚数は不明、やはり槍での龍退治となっております。3.5gの小さな金貨ではありますが美しいデザインとなっています。
国内で見るのは初めてですが海外では何度か見たことがあります。近年価格が高騰しており、4年ほど前だと2000USDを切る価格で買えることもあったのですが、2014年になってからは2倍以上の価格がつくこともあります。
オークションの方は最終的にどれくらいの価格がつくのか楽しみですね!
今後との海外の希少なコインや銘、図柄を対象にアンティークコインの記事を書いていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします(^^)
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